2007年11月12日 (月)

中小の消費者金融はいま…

事務作業デー。

過払い金返還請求の訴状作成。最近、中小の消費者金融は、任意和解でかなりの減額をこちらにお願いしてきます。

ほんとうにきつい、というか生き残りをかけているという感じだと思います。

訴訟まで持っていってできるだけ回収する場合、その会社が現在どの程度の体力があるかについては外からはなかなかわからないということもあり、訴訟中に倒産してしまったら…というリスクはあります。

いずれにしても、債務整理は早く行うにこしたことはありません。

2007年10月18日 (木)

過払金返還請求は「延滞」じゃないけど。

昨日の新聞ネタで恐縮ですが。

債務整理を司法書士や弁護士に依頼すると、私たちは「受任通知(介入通知という人もいる)」を各債権者に送付します。

そこには、「とりあえず取立てをやめてけろ~」ということと、「契約当初からの全取引履歴を開示してけろ~」という内容が書かれています。

んで、その通知を各債権者が受け取ると、消費者金融とか、クレジット会社とかの各団体がそれぞれ構成している「信用情報機関」には、なんらかのおしるし(「債務整理」とか)がつくという仕組みです。

信用情報機関がナニするところか、といいますと、Aさんが某社に融資を申し込むと、その某社は、Aさんの名前と生年月日を入力してその信用情報機関にアクセスし、そのAさんが、いまいくら入れがあるか、延滞とかないか、過去に破産の経験とかがないかなどをチェックして、大丈夫そうなら融資をする、という感じで、いわば与信(その人があとどんだけ貸せそうか)を提供する情報のカタマリみたいなところなわけです。

これまでは、債務整理のなかでも、過払い金返還請求をする人についても、とりあえず、「債務整理」のおしるしをつけていたようなんですが、消費者金融団体関係の信用情報機関はこのおしるしを「契約見直し」の区分で登録することになったそうなんです。(金融庁の働きかけだそうです)。

ほんで、どうやらクレジット関係の団体の信用情報機関もそれに追随する模様。

これで、過払い返還請求オンリーであれば、「債務整理」的肩書きがつかないので、例えば、以降の新規の融資(住宅ローンや車ローン)が受けられる可能性もぐっと高まり、よいでしょうということなのです。

たしかに、そのことが心配で債務整理に踏み切れない人も多いように思います。お客さんで「何か質問ないですか」と聞けば、十中八九「もう借りられないんですよね?」て聞かれますし。

で「それは可能性で言えば難しくなるでしょうね」といいますと、「いやそのほうがいいんですけどね」とおっしゃいます。

今回の処置については、確かに過払い金返還においても「債務整理」ジャンルじゃないだろうとは思いますし、このことをもって将来の融資が少なくとも5年くらいは難しいかもとなっても、どうかと思いますので、なんでしょうね、それはそれでメリットもありますが。

やっとの思いで債務整理に行き着いた場合、ほとんどの人は「もう借金はこりごりだ」と思っておられるはず。

だから、「借りてどうかする」という意識をまず180度自己改革をしなければ、また同じような苦しさを味わう可能性もアリなのです。

収入が爆発的に増えたんです、とかなら別だけど。

もともと1万とか2万円が足りなくなって、払えなくなるまで膨らんでしまった方も多いと思います。

だから、「借り手を保護する」という今回の措置も、私は、もろ手を挙げてサンセーではありません。

2007年10月 5日 (金)

取引履歴不開示に対する刑事告発

金曜の日経朝刊、兵庫県芦屋市が、レイクとトライト(アイフルの子会社)に対して、取引履歴を開示しないのは地方税法違反として刑事告発に向けて、神戸地検と協議してるそうです。

なぜに芦屋市が?といいますと、いま、各自治体では、地方税を滞納してる人で消費者金融などからお金を借りてる人の場合、過払い金があればその返還請求をして、地方税に充てるということを行っているのですね。

税金は破産の申立てなどでも、免責(チャラ)にできないものですから、日本国何某市に住んでいれば、原則は払っていかなければならないので、これはこれで有意義かと。

自治体が動こうとしている今回の刑事告発。自治体ですから、本気度は高いと思われます。うまくいけば、消費者金融の悪質な取引履歴不開示が、かなり軽減するのではないでしょうか?

しかしですよ、過払金を得て、税金に充てちゃって、残った他の消費者金融はそのまま放置では、税金の解決にはなってもご本人の借金の根本的解決には至りませんね。

とにかく、全部の解決を行わないと、すぐにモトノモクアミとなっちまいます。

やはり借金整理は、自治体などに任せず、自分の意思で、全部解決したい!という覚悟が結果的に意味があると思います。

とにかく、悩んでいたら一刻も早く、専門家に相談するべきと思います。

2007年9月 6日 (木)

「うかつ買い」防衛策~所長編

日経の夕刊を見てたら、まんなかにどどーんと見開きでシャネルの新しく出たスキンケアの広告が~。

キャッチコピーは「気品を極める肌へ。シャネルの贅沢のすべてを。」ですってよ!

本文コピーも「気がかりな年齢の印象(←しみしわたるみのことなのか!!?)さえ輝きへとはぐくむ」とか、「独自のポリフラクショニング(←意味わかんないけどすごそう)によって、貴重な植物成分を純粋抽出」とか、「肌に気高い美しさの未来を(←参ったね)」とか、気がかりな年齢に差し掛かるアラフォー(around 40)世代を完全にコントロールしようとしているわ~。

同じ夕刊の別のコラムでは、アメリカ女性の「ハイメンテナンス(美容整形やエステ、ヘアやメイクに手を抜かないこと)」が、結構行き過ぎていて、それがローンとかを増やす一因になっている実情が書かれてました。

東京に住んでいる友人が帰省した際に話したときも、「東京女子はものすごくブランドやメンテナンスに力を入れている(ジャンルの女性がいる)」と言ってました。東京などは人口も多いので、そういう人もごく一部なんでしょうが、そういうゾーンの女性が多い職場で働くとかなりストレスらしい。

私はきわめて平均的な人間なので、与えられた情報には少なからず反応する人間です。実際、お肌の調子がいまいちな昨今とあってはなおさら今回の広告は心を打ちますね。

しかし、クリーム4万、美容液4万5000円、ローション1万5000円…て合計10万かい!!というお値段になってきますと、ひるむしかありません。

けれど、女子とは、そのときの気持ちの状態とか、お肌の状態とか、ストレスの度合いなどで、この価値観といふのは変り、「なんとしてでもこれを手に入れたい」という欲求が勝ち、ローンを組んでしまったりする感覚っつーのは確かにあるだろうと思われるのです。

かつ、そんなときに限って、女子系指南本(男性のビジネス書みたいなもんさ、「誰からも愛される女性になれる10のヒミツ」とか、そっち系ね)の中の『身につけるものは常にハイクオリティなものをチョイスすることで、オンナとしての自信がつき、より磨きがかかるというものです』的なセンテンスにのみ激しく同意してしまったりして、だんだんよくわからなくなってくるというわけです。

きょうはまとまりませんな。なにがいいたかったかというと、よくできた広告戦略というものは、すごいパワーがあるんだなーということです。

だから買いすぎには気をつけようね!と(←債務整理ジャンルにこじつけました)。

2007年7月25日 (水)

リセット!

任意整理の手続終了のため、2人のお客様に来ていただいて和解書などをお渡ししました。

過払い金をお渡しできる方、残債務の分割弁済が始まる方。

そりゃあお金は返ってきたほうがいいに決まってますが、新しいスタートラインに立った状況は同じでごんすよ。

過払い金はそもそも自分が払ったお金なわけだから、払いすぎてなかったら過払い金は出ることがないなりです。

とにかく、気持ちを切り替えてすっきり頑張っていきましょう!

さて、なんだか眠い病が発症した一日。OH…

家族が腹を空かせているとのこと(←また伝聞か!)ですので、そろそろ帰ります。野菜食べたい!

2007年7月21日 (土)

破産管財人

裁判所の開庁と同時に申立書を提出。朝いちの仕事は気持ちよかたい!

チェック後、差し替えの書類の指示が出たとき、私は「わかりました明日すぐ持ってきます!」と明日を連発しましたが、あとから考えれば明日は土曜日ですやん。

裁判所の方も聞いててつらかったでしょう…。

その後、別の方の破産申立については同時廃止の決定が出てましてほっといたしました。

さて、破産における「同時廃止」とは何かと言いますと、まず、破産というのは、自分が持ってる財産を全部お金に換えてもまだ債務を払いきれません!というときに「破産者」になるわけですから、破産の申立てをしたら、その財産をお金に換える作業をする「破産管財人」がついて、その管財人が換価作業を全部やることになるわけです。で、この破産管財人に対して費用を納めなければなりません。約20万円~。

でも、申し立てた書類を見たとき、換価できそうな財産が見当たらないのであれば、破産管財人をつける必要もないので、そこんとこの作業をすっ飛ばすことがあるのです。それが「同時廃止」です。

おおまかに言うとこんな感じ。

破産管財人をつけなくていいということは、破産管財人の費用を払わなくて済むわけですから、その分だけでも負担が減るのでほっとするというわけです。

ただ、破産管財人さんは、多重債務に至った事情などによってもつく場合がありますから、いちがいに財産がないからだけではなく、また、裁判所によってもその辺の運用は違うようですので注意が必要ですね。

さて、今日はその後はお客さん3組。冷蔵庫のお茶が活躍します。

夕方は西支部の広報の会議。そういえば部員だったのですね。

おとなしくしてるつもりが後ろ向きの発言をうっかりしてしまい穴を掘りました。

いや、広報の必要性はしっかりわかっているつもりですごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさ…

2007年5月29日 (火)

早起きのときもあります

昼間、舞鶴へ商業登記回収。会社登記はなかなか緊張いたします…ていうかどれもこれも緊張するっちゅーねん。

今回は、有限会社から株式会社への変更など。オンライン申請も無事完了いたしましたので、とても勉強になりました。ありがとうございます。

ところで、債務整理手続方針決定の打ち合わせをしておりますと、「これはむむむ…」と思うことがあります。

ご本人は何らかの手続をすることで解決するというものですが、同居のご家族などが同じような状況のままですと、家計というのは一緒ですから、せっかくやった解決も後から水の泡になる可能性があります。

私から他の家族の方に対して手続の強制はできません。無理矢理手続きしても、ご本人が納得してなかったら、決して良い結果は出ないと思われるからです。

しかし家族の多重債務問題は一家にとって重要です。家計簿とかをつけたりして、具体的な数字を見ながら現実を把握しつつ、家族が協力しあって、家族として解決を図ることをおすすめします。

2007年5月17日 (木)

誘惑の多い世の中です

今日は午前中からお出かけ。

昼は西日本短期大学の公開法律講座で寸劇のお手伝い。テーマは「悪質商法にひっかかるな!」です。なんかこういうのって、「自分はひっかからないからオツケーオツケー」って思っちゃうんですよね…でもひっかかっちゃうもんなんですよね。

あと、わが西支部支部長も、「将来、多重債務にならないように、お金の使い方は慎重に」と話していました。

雑誌なんかの影響で、若い子は特に誘惑が多いと思います。女の子は例えば洋服とかバッグとかメイクとかネイルとかエステとかね。確かに欲しいものはいっぱいあると思うけど、でも、カードでじゃんじゃん使っていると、ホントに、今自分がとんでもない額をそこに投入してることに気づかなくなってくるのです。

多重債務の状態というのは、行き着くところまで行き着きますと、親に迷惑をかけたりすることにもなりますし、今日の講義でも話されておったんですが、生きていくことさえ苦痛に感じてしまうようになったり、そのことに家族を巻き込んだり、思考回路が狭くなって、犯罪に手を染めたり、とやんごとない事態になってしまうのです。

私らは、もちろんそれらについて法的処理を行うわけですが、その後またしても同じような道をたどっては周りの人たちはとてもつらいと思います。

処理は処理でしかなく、その後の人生は自分でメイキングしていかなければなりませぬ。

たまに、借金の原因も単純な買い物・遊びのみで、まったく悪びれずに「とりあえず借金整理しちゃってください」みたいな感じでいらっしゃる方もおられます。冷たい言い方をしますが、私にとっては、別に他人のことですから、悪びれてほしいとは言いませんし、そんなこと言える立場じゃありません。でも、自分の周囲の人たちのために、やっぱし、「ああ、いかんかったな」というふうに思ってほしいなと考えたりいたします。

ひとりごとひとりごと(…小心者)

夕方、後見の件で病院へ。

振り返れば今日は見知らぬ場所をいっぱい歩きました。ハッと気づけば福岡ドーム。なんであたしいまここ?みたいな。

太陽に当たりすぎておばさんぐったり。メラニンが増える~~!

夜は電話相談の当番でした。

あああ、今日はもうだめだわ…明日がんばります。

2007年4月27日 (金)

家計管理

最近口内炎が治まらない所長です。ギブミー癒し!

さて、債務整理手続き中に、収入の範囲を超えた物品を購入してしまうということは、仕事を受けている側から言わせれば、残念ながら「まだ懲りてないのか…」という一言に尽きるというものです。

ほんとうは、所詮他人の家のことですから、私がそこに言及する必要はないけど、言及する理由はあるのではなかろうかと思っております。

家計を管理することは家族の協力なしでは成り立たないことなので、決して簡単なことではないと思いますが、もし、そういうことがあったとしても、絶対あきらめず、エラーしても(するのは人間だからしょうがない)体勢立て直して、初心貫徹でがんばってほしいと思います。(また偉そうだよ…どぼーん………)

2007年4月13日 (金)

自分のことが見えてない…のは私も同じ

個人事業者の倒産が、2006年後半期で累計916件と、その前の年の同時期の2倍以上になってることがわかったそうですby日経。

今年3月まででも162件で、前年同期間より60%増。企業倒産全体では10%前後の推移なので、個人事業者の破産が際立って増加している、といえるらしい。

貸金業規制法の改正…、最近話題のグレーゾーンの将来撤廃が決まったことや、今の過払い金返還などで、消費者金融の台所がきつくなり、ひいては個人事業者への融資条件を厳しくしたりしてることで、事業者の事業運営もたちゆかなくなって倒産…となっているのでは?という新聞の見解です。

事業運営を高利の業者からの融資に頼らざるを得ない実態、これをば打開せねばならないのでしょうけど……。

夜、同期女子と話したなかにも出てたんですけど、「赤字だけど事業は続けたい」とおっしゃる人がいます。

何言ってんだ、という感じですが、心情的にはわからないでもない部分。「仕事」ってやっぱし生きがいになっちゃうところがありますものね。

でも、漫然と赤字を続けて、足りなければ借り入れをして…では、いつかかならずすべてを手放さないといけない時期が来るのです。借金が膨れるから。

「自分にはこの事業しかない」と思い込んでしまう人もいます。「他になにもできないし」とおっしゃる方もおられます。

だから私らも仕事上、そういった方に、別の仕事を探してみては?とか、生活保護を申請してみませんか?とか、とりあえずご家族のところに戻ってみては?とかのお話をしてみます。

やっぱり、生きていかないといけないから、神様か道楽モノでもない限り赤字経営を続けることはできないです。

でも、そういう話を受けつけてくれない方もおられます。

人の価値観や、仕事への思いというのは、第三者のアドバイスで変えることなんてできません。

人というのはそう簡単に変われない。「自分がある人の生き方を変えてやる!」なんていうのはずうずうしいのだー、と思ったり。

せいぜい私らにできることはご本人が選択しうるメニューを示すことなのかなあ、と。

(…とか、今日アタシ偉そうに何者? いやだいやだプ~!!)

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