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2007年4月25日 (水)

退職後の競業避止義務規定は有効か

「退職後、同業他社への転職を1年間制限する」という誓約書を書いたのに、同業他社へ転職した人に対して、前会社が違約金を求めた裁判で、東京地裁が「そういう社内規定も有効」として違約金支払を命じたそうです。

今回の方は、いわゆる「幹部社員」だったということで、普通の社員やパート、派遣社員などとは異なり、独自のノウハウ等を知ることが出来る立場だったので、制限自体も認められないわけではないし、また1年間という期間もまあ妥当である、という理由とのこと。

けっこう上のほうの人だったのかもですね。

というのも、これまでの判例では、労働者の職業選択の自由との関係上、原則として退職後の同業他社への就職は制限できないとされ、ただ、一定の要件のもとで、その要件が不当(一生転職NG、とかはほぼダメ)でなく、かつ代償措置(違約金とか)が取られている場合には、そのような制限も認められるとされているのです。

でも、その要件というのはけっこう厳格ですので、どちらかといえば職業選択の自由を優先する考えが根底にあるわけです。

労働者の得た知識や経験を、退職後にどう生かすかは労働者の自由です。競業避止特約は、弱者である労働者の職業の幅を制限するわけですから、生存権を脅かす恐れもあるし、また、会社としても、その業種に対する不当な独占を生じさせる恐れもあるわけですから、基本的には公序良俗に反し無効といわれています。

今回、この幹部社員さんは控訴するでしょうか?

支払命令は143万円とのこと。この額は、当初の誓約書にあった規定よりも給料5ヶ月分だけ減額されています。

個人的には続きが見たいところ。しかし、その方の当時の幹部度合いにもよるでしょうが、もしかしたら払って終わりになさるかもしれませんね…。

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