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2006年12月 1日 (金)

一転、無罪主張

 村上ファンド元代表の方のインサイダー取引に関する刑事裁判が始まっています。インサイダー取引にあたるかどうかの判断を下すため、証人尋問が行われているのですね。

 一番最初に元代表氏がおっしゃられていた「聞いちゃったといえば聞いちゃったんですよね」というコメント、その当時の発言の流れで考えれば、それは明らかに罪を認めたと言えると思うんですが、裁判になれば一転無罪主張、くだんの「聞いちゃった」発言も「そういう意味の聞いちゃったではなくって…」などとすりかえられていました。

 もちろん彼は無罪なのかもしれませんので、外部の人間がえらそうにどうこう言うのもアレなんですが、裁判っつーのは時にいびつなシステムだよね…とか、こういうのを見ると思ってしまうのですよ。

 裁判で当事者の代理人として活動するからには、もちろん依頼者を全力挙げてお守りしないといけないので、強気GO!でやっていかないといけないし、それが仕事ですからまあ仕方ないですよね。しかし、そんな屁理屈みたいな言い逃れされた場合、被害者側からすると「あんたあの時謝ったじゃんか!」とか後ろアタマはたきたくなりませんか?アタクシはなります。

 一方がWIN(勝つ)する裁判システムには、他方LOSERのダメージケアがなされず、怨恨が残る場合もあるように思います。

 無罪を主張するのはもちろんよいです(それが事実なら)が、前にもブログで書いた「アメリカ型訴訟社会」が来れば、その後にはいずれそのWINNER-LOSERシステムに疲弊が出て、「やっぱし、悪いところは誤ろうよ」的揺り返しがくるはず。

 刑事事件はしょうがないにしても、日常の民事事件においては、必ずしも「即裁判」がベストではなく、円満解決に向けて双方コミュニケーションを取る努力をしてみるほうが、ストレスは少ないかもしれません。なんかまとまりませんな、今日は。つまり言いたかったことは、「村上さんってちょっと往生際悪いわよねぇ」と思ったということですか。

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